スリングのある暮らし
スリングのルーツ
スリングとは、ご存じの通り、1枚の布からできた赤ちゃんの抱っこ紐のことです。
スリングの原型となるものは、東南アジア、中央アジア、アフリカ大陸など、世界各地に古くから見られるようです。
日本では「シアーズ博士夫婦のベビーブック」という本で紹介されたことから、広く知られるようになったようです。
この本の中で、「大地の儀式」というバリ島の伝統儀式が紹介されているのですが、それがとても興味深いものでした。
バリ島で生まれた赤ちゃんは、生後6ヶ月までは、寝るとき以外お母さんを中心に大家族のうち誰かが必ず抱っこやおんぶで一日中過ごすそうです。そして6ヶ月目にして生まれて初めて抱っこから降り、大地に触れさせる儀式を行うそうです。それが「大地の儀式」です。
バリ島のような「抱っこ文化」の根付いた土地から、スリングのようなものが生まれたのもしれませんね。
バリ島では、小学校に上がっていそうな子供までが、大きな布にまとわれて抱っこされている光景を、今でも見ることができるそうです。
遠い昔から現代まで、世界中で愛用されている抱っこ紐、それがスリングなんですね。